number #家族愛 K.Kさん(滑川市)

リビングにある助手席のシート リビングにある助手席のシート

温かい記憶の形

リビングの一角に置かれた、「イプサム」の助手席のシート。滑川に住むK.Kさんがご家族とともに暮らす実家の光景です。そのシートは、もともとK.Kさんのお父さんの愛車から外したものです。
「僕が8歳ぐらいの頃、父がイプサムを買ったんです。年に4?5回は、両親、姉、弟の5人がその車に乗って家族旅行に出かけました。石川や群馬の温泉地や、岐阜の高山によく出かけましたね。自分ではそんなに意識していませんが、周囲の人たちからは「仲の良い家族だね」とよく言われます」
購入から14年、約18万kmを走行したイプサムは、廃車の日を迎えることになります。
「廃車になると聞いた時、小さい頃からのたくさんの思い出が消えてしまうと思ったんです。思い出の一部を残したくて、富山トヨペットの担当の方にシートを取り外したいと、ご相談しました」。
車のシートはすべて取り外し可能ではありません。けれども、K.Kさんの家族愛に応えるために検討した結果、助手席だけは可能と判断。こうして家族の楽しい記憶を形として残すことができたのです。

大好きなサンダーバードも見に行った大好きなサンダーバードも見に行った
いまも現役の二代目イプサムいまも現役の二代目イプサム

父との絆をより深めて

シートに宿る思い出は、家族旅行だけではありません。K.Kさんとお父さんの二人だけの記憶も鮮やかに残っています。
「小学生の頃は、サッカーに夢中だったんです。週に3回は地元の小学校のグラウンドで練習があって、土、日曜には長野や滋賀で試合がありました。父は、そのすべての送り迎えをしてくれたんです」
父と息子を乗せたイプサムでは、どんな会話が繰り広げられていたのでしょうか。
「いたって、普通の会話です。サッカーの試合で勝っても負けても、父は何も言いませんでした。というより、そもそもサッカーの話をしないんです。けど、終わった後にイプサムを見た瞬間、すごく安心したのを今も覚えています」
言葉はそれほど多くなくても、その顔を見るだけで、そのそばにいるだけでホッとできる存在。イプサムが父と息子の絆を育んでいきました。

高山への家族旅行高山への家族旅行

2代目とともに、新しい物語を

3列シートのあるイプサムは、いわばファミリーカーの先駆け的存在です。お父さんは、きっと家族みんなでいろいろなところに遊びに行くために、そしてたくさんの思い出を作るために、この車を選ばれたのでしょう。穏やかで優しい人柄が、車種選びからも伝わってきます。
「一代目のイプサムが廃車になった後、父は「この車が落ち着く。安心する」と言って、またイプサムを買ったんです」
色違いの新車が納車されたのは、平成28年10月。お父さんのイプサム愛は、二代目に注がれることになりました。そして、その車は今、K.Kさんが受け継いでいます。
「乗り心地も良くて気に入っています。父を見習って大事に手入れをしていきたいですね」
思い出とともに家族の時間を積み重ね、これからは、K.Kさんが運転手となって、新しい物語を作っていくのでしょう。

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